喫茶店とカット専門店のお店をしたくて始めました。
五條駅の近くにオープンされました。おしゃれな喫茶店toto coffeeさん。
お店のリフォームは自分達でされたそうです。お店の中に入りますと、どこか懐かしい気持ちになります。こちらでお店をオープンされたきっかけを聞かせていただきました。
お店のオープンまでの道のり
ーこちらのお店はいつオープンされたんですか?
2023年4月14日にオープンさせていただきました。
―toto coffeeさんの名前の由来を教えて下さい。
totoは、息子が僕の事を「とと」お父さんって意味で呼ぶので、後は覚えてもらいやすいとの事でこの名前にしました。
―この場所でカフェをしようと思ったきっかけは何ですか?
喫茶店はしたいと思っていたのと、前職が美容師をしておりまして、美容室とカフェを一緒に両立して出来る建物だと思ってここに決めました。
―おしゃれなお店ですよね?リフォームはご自身でされたんですか?
妻と二人でしました。2か月位かかりました。所々友人や姉にも少し手伝ってもらいました。
昔は禁煙ではなかったので、天井も汚れてましたのでペンキを塗って塗り替えました。窓枠も古くなってましたので、直しました。壁紙はそのままです。カウンターやテーブル、入口の棚は先代の樹里からの物です。椅子も何脚かは変えましたが、何脚かは磨いて再利用してます。
―業者は一切入ってないんですか?
水漏れだけは業者に直していただきました。
―カフェをするまでは美容師さんをされてましたよね?
個人的な考え方にはなるんですけども、香芝市で美容室を13年ほどしてまして、10年後自分が美容室を続けていけるかなと思った時に、考えにくかったので、コーヒーも好きでしたし、喫茶店も頭に浮かんでまして、美容師も続けたかったので、両立できる物件を探してました。いつかでてきたらいいなっと位に思ってましたが、急に物件が出てきたので10年を待たずに思い切って決めました。カフェとカット専門店です。
それがいい選択やったかどうか分かりませんけど。やらへんより今やった方がいいかなと。妻も賛成してくれましたので。出来たって感じですね。
―10年待たずにお店をオープンした事は後悔ないですか?
ないですね。
コーヒーのこだわり
―コーヒーの豆の種類は何種類位あるんですか?
そうですね。
1番日本人が飲みやすいのを選んでます。6.7カ国位の豆を仕入れてます。
焙煎した豆を買ってます。この国の豆は深入りで、この国の豆は浅いりにしてほしいとオーダー出来る問屋さんがあったので、焼き加減も注文して入れさせて頂いてます。
―取り寄せして味見をして豆を仕入れるんですか?
そうです。
美容師時代からしてました。コーヒーは好きでしたので。
―コーヒーに興味のない方いますやん?
基本コーヒーは苦いじゃないですか?苦くないようにどないしたらいいのか、そこは入れ方の違いだったり、豆によっては山の標高差や、土の状態で育ち方が変わると言われているので、精製法といって、豆を天日干ししたり、豆を洗ってから天日干ししたりするプロセスがあるのでその違いで味がごろっと変わるとも言われてます。試して飲むのも面白さがあると思います。
甘味が勝つような味、酸味が勝つような味、苦みがきつい味、癖のある味、それを上手い事ブレンドして飲みやすくしたり、正解がないっていえばないし自由な飲み物だと思います。
僕の生き方もそうなんです。自由に生きたいので、自由にもそれなりの責任もともなってきますけどね。好きな事を自由にできたらいいなといつも思っていますので、それがコーヒーに出て来てるかなって思います。コーヒーでもそれを楽しめるかなと、人それぞれの舌があるので・・・・
―毎月コーヒーの種類を変えてますか?
毎月変えてます。毎月違う味でお客様に楽しんでもらえるように。常連さんになってくれたら、この人は薄めがいいなとか、この人はホットしか飲まないんやなって、ホットでも濃いめとか覚えてくるので。濃いめは濃いめでもこっちの濃いめはどうやろうとか、またおすすめ出来たりするんでね。
―お客様でコーヒーの濃さで言わはる人はいますか?
います。います。
苦いのがいいとか?超ストロングがいいとかね。
―常連さんはよく来てくれるんですか?
オープンして1年位立つんで常連さんも付いてくれるようになって、次はこのコーヒーにするわとか、今月のお薦めは何とか聞いてくれるんです。コーヒータイムを純粋に楽しみたい方が多いですね。
美容師の時から培ってきたもので、生かされてきたものと思ってますが「何でも言ってくださいねって」言う感じで好みに合わせて作りますよって感じなんです。髪型をオーダーされる訳じゃないですか?それに答えるのが仕事だったので、それの延長線みたいな感じですね。昔ながらの頑固親父喫茶店ではなくてね。
たまにねエスプレッソを頼む方が居るんですが、日本人はブラックを飲めるのがかっこいいってのがあるんです。僕もそう思ってたんですがね。エスプレッソの飲み方ってあるんですよ。めちゃくちゃ濃いんですよ。
エスプレッソって小さいカップなんです。海外では砂糖をいっぱい入れて飲んでコップの底に残った砂糖を最後スプーンでかすってデザート感覚で食べるんですよ。ほとんどの日本人は知らないんです。エスプレッソを頼まれた時は説明しますと他の種類に変えますね。残されるのは嫌じゃないですか?美味しくなかったのかと思うので説明します。たまに海外のお客様で、ドイツやヨーロッパ系の方は、飲み方を知ってますのでその飲み方をしてます。外国人の方はお店の豆を一個一個匂いを嗅いでからコーヒーの種類を決める人もいます。
―コーヒーが苦手な人も多いですよね。
多いですよね。
―うちの娘もコーヒーは苦手で飲まないですけど、totoさんのコーヒーは美味しいと言ってましたよ。
お客様が良く言ってくれます。ブラックは、ミルク入れないと飲めないですけど、ここのは飲めますと言われます。心の中でガッツポーズしてます。
ブラックも抽出して時間がたつと酸味が出てきたり、えぐみが出てきたりするので胃もたれとかもしますからね。
―こだわりはありますか?
うちはハンドドリップでコーヒーを入れてます。お客様の要望にお応えやすいのでハンドドリップにしました。時間はかかってしまいますが続けていきたいです。
―おすすめは何ですか?
馴染みがあるのはブラジルのコーヒーとかなんですけど、グラテマラは、バランスが良くてほとんどのお客様が美味しいと言ってくれました。癖なく飲みやすいとおっしゃってくれました。単品で飲むんでしたらおすすめですね。パンチがあるのを飲みたいんでしたら、インドネシアのマンデリンとかがおすすめですけど。お客様が好む味に提供できるようにはしてますので。お客様にはどんな味が好きなのか聞きますが、めちゃくちゃ簡単に言うと、僕がブレンドしてますので、ブレンドコーヒーがおすすめですと言います。
―アイスコーヒー美味しいですよね?氷が解けても味変わらないですもんね?
特にアイスコーヒー・アイスカフェラテ・アイスカフェオレはドリップする時に氷の上に温かいコーヒーを抽出してるんです。
氷が解けながら丁度いい濃さになってくるんです。そういう所がハンドドリップのいい所なんです。最初は失敗続きでしたよ。改良を重ねて今です。色んな方に知ってほしいですけど時間がかかりますね
モーニングタイム・ランチタイム・カフェタイム
―メニューは変えていってるんですか?
実際お客様に提供して、反応を見てこうした方がいいよとかいう話を直接聞いて、取り入れる部分もありますし、それを自分なりに改良してます。一年お店を営業してきてある程度メニューは定着させて、後はおいおいその季節限定のメニューを出していけたらなと思ってます。
―モーニングのメニューはどんなメニューがあるんですか?
メニューは、一定はしてますが3種類から選べるようにはしてます。
―ランチタイムはどんなメニューがあるんですか?
ランチのメニューはカレーライス・ナポリタンのセットです。
サンドイッチは朝でも昼でも出せるようにしてます。カフェタイムって時間は区切ってはいますが、デザートみたいに、ちょっと食べたいな飲みたいなっていう風な感じにはしてます。遅めのランチの方も居てますので、ランチ時間を過ぎても食べれるように出せるようにはしてます。
―ホットサンドが人気なんですか?
そうですね。
―ホットサンドは五条ガスの従業員に人気ですよ
ありがとうございます。
サンドイッチも、試行錯誤して変えていって、ボリュームを付けまして今の形です。 ボリュームが出たねと言われます。物足りないと言われるのが嫌なんですよ。
―人気のサンドイッチは?
照り焼きサンドと豚バラ焼肉サンドも人気がありますよ。
ホットミックスサンドが一番人気です。
―注文を聞いてから作りますよね?
そうなんですよ。早く出したいとは思ってますが、作りおきはちょとね・・・・
―出来立てが一番美味しいですよね?
そうですね。
なるべく作り置きはしたくないので。ただ、ワンオペなので注文が重なると注文を受けてからお出しするまで時間がかかります。なるべく早く出せるように頑張ります。頭の中フル回転でやってます。(笑)
―男性って1つの事しか出来ないじゃないですか?
いやー僕は出来るんですよ。
―女性脳ですね?
そうですかね。
美容室をしていた時も、この店をしてからも楽しいです。
一人は、大変ですがしんどいですが、しんどいのと楽しいのは別次元なんですよ。お客様から「美容室してる方が儲かったやろ?飲食になんで手を出したん」と言われますよ。でもやりたかった仕事なんでしてますと言いますけど。
―お弁当のテイクアウトしてるんですか?
してます。もう宣伝はしてないです。
ミックス弁当一択ですけど。取りに来ていただきましたら大丈夫です。お店をオープンして、来てくれてる始めのお客様は知ってくれてますが、知らない方が多いと思います。
たまにですが弁当、サンドイッチの注文が20個、30個とかあります。数が多い時は、前日までに連絡いただきましたら大丈夫です。数が多い時は、厨房が回らなくなりますので、昼まで店を閉めたりしてました。
一1番のこだわりのメニューは何ですか?
カレーライスですね。
レトルトのルーを2種類ブレンドするんですよ。
その前に、フルーツのリンゴや玉ねぎや色んな野菜を煮だししただし汁にルーを2種類入れて、コーヒーを入れて、トリュフソースを入れて味を調整しながらしてます。
ある日、大阪の岸和田の方でカレー専門店をしてるママさんが寺巡りで五條市に来てまして、お店でカレーを注文されて、美味しいとおっしゃってくれました。食事をされた後に「私大阪の岸和田でカレー専門店してんねん、ここのお店は、ちゃんとやってんねんなって」言われまして。めちゃ嬉しかったですよ。
子供食堂
―子供食堂はしてるんですか?
してますよ。
毎日してますのでいつでも来てください。中学3年生まで無料ですよ。月に20~30人位来ます。3人位でしたらカレーのストックとご飯はいけますが4,5人以上になるとストックがない時があるので。そうならないようにはしてますが。重なる時は重なるんですよ。食品ロスを無くすのと、食中毒とかには安心なんでレトルトカレーでしてます。
子供食堂の詳細は五條市の広報に掲載しております。
―この辺の子供さんが来るんですか?
野原とか二見から自転車で来てますよ。この前は大淀から家族で来てましたよ。たまに五條高校の子達が来ます。高校生とかも来てくれたらいいんですけどね。高校生は代金300円ですので、その分で子供食堂にまわせますので。
― 私が高校生の時は元樹里さんにはよく行ってましたけどね?
元樹里さんに当時の金額を聞いて同じ位の金額で商品を提供してるんですがね?
なかなかですわ。
―土日にカットはしてるんですか?
予約が入ればしてます。
―出張カットもしてるんですか?
お客様から依頼が来ましたらお家に伺ってしてます。
基本、身体が不自由な方やお年寄りです。意外と出張カットはないらしくて、土日に都合がつかない方は、平日にお店を閉めて行く時もあります。エリアは限定してますが、市内でお店から車で10~15分位で予約を受けてます。
子供食堂にしても、カットにしても初めは宣伝してましたが、最近は宣伝してないです。体はひとつじゃないですか?ここに来てくれるお客様から知ってくれて少しづつ広がってくれたらいいなと思いまして。
―フリーマーケットに出店してるんですね?
フリマで他店の方と知り合いに慣れたりするので楽しくていいですよ。フリーマーケットは今後も参加していきたいです。
―五條市で商売をして思う事はありますか?
市自体がやる気がないですね。人を集める事をアピールしてほしいです。奈良県で五條市が最下位から2位なんですって!何で下から2位かはよく知りませんけど。
最下位の宇陀市が奈良テレビでアピールする為にCMしてましたよ。五條市のイベントや祭りの時期だけでもいいのでCMを作ってアピールしたらいいのになって思います。カッキー君とゴーカスターのいいキャラクターがあるのに宣伝したらいいのになと思います。五條市でお金をおとしてほしいです。
五條市民も、もっと五條を好きになって五條でしっかりお金が回るように使って活性化していってほしいですね。
1番ショックやったのが、五條で商売させてもらうようになって、ある日お客様で来店された方が五條で商売されてる方やったんですが「五條でお金使う気がない」と言ってました。それだけ五條に魅力がないって事なんです。もっと市も市民も元気な町にしたいですね。toto coffeeもカット専門店も子供食堂も五條にとってまわりの人達にとって必要とされるように頑張っていきたいです。
―櫻本さん本日はお忙しい中ありがとうございました。
toto coffee |
住所 五條市須恵3-8-2 |
営業時間 AM8:00~PM6:00 AM8:00~PM5:00(土曜日のみ) |
定休日 日曜日 |
駐車場 有 |
お店をオープンしたきっかけを聞かせていただきましたが、やりたい事をしたいと決めたら実行に移す姿は凄いなと思いました。実行されても、色々とお店の事を考えて行動を起こしてるので感心します。
毎日楽しいですとおっしゃっておられてました姿が、羨ましいなと思ってしまいました。私自身も楽しい人生を送れるように毎日笑顔で過ごしていきたいです。