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第2回 大和五條 藤井館  館主 小川 吉則さん  

 

料理旅館も時代の流れに合わせて・・・

五條市で古くから営まている旅館DSC00010

和風旅館の玄関を入りますと趣のあるフロント、館主 小川吉則さんに迎えていただきました。ご挨拶を済ませロビ-に足を運ばせますと、美術館のように絵画と版画が飾られています。また、大きなサツキの木々や亀達が中庭から出迎えてくれました。館主さんにお話を伺いました。

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あゆみについて

‐お商売を始められたのはいつからですか。

「料理旅館は、明治以降からですからね。それ以前は卸問屋をしていました。江戸時代、河内から金剛山を越えて、初めは新町へ入り、新町通りから現在の場所へ移ってきました。(新町は、みんな他の町から来て新町筋を造り二見の城を築いた時に新町が出来たのですね。)当時屋号は、出身地を付けたので『河内屋』名は、『九兵衛』ですので『河九』で代々続けていました。
当時は、沢山の品物を扱い、かなり儲けていたようで裏の部屋が全て蔵だったと聞いています。」

‐なぜ旅館を営むようになったのでしょうか。

「姓は小川ですが、明治時代副業として『藤井館』を営むようになりました。卸問屋は、はやくに廃業し今に至っています。『藤井館』とは、嫁いできたご先祖の姓が絶えたことを偲びその名前を付けたと聞かされています。
現在、旅館で5代目、卸問屋を入れますと11代目になります。」

‐当時五條には旅館が何軒位営まれていたのでしょうか。

「五條は昔、宿場町でしたので多い時は30軒を超えていたのと違いますか。新町筋では、かなり営まれていたと思います。」

‐館主さんは、いつ頃から旅館を継ごうと思われたのですか。又、女将さんと二人で切り盛りされているのですか。

「務めてましたので、継ぐ気はありませんでした。母が亡くなり父だけでは、無理という事で継ぎました。二人で切り盛りしていますが、忙しい時は、お手伝いの人や掃除をする人も来てもらっています。人手は少なくなってきています。」

時代の流れに合わせて

‐知り合いから「藤井館で結婚式を挙げたのよ。」、「仕事仲間との新年会や忘年会は、いつも藤井館でお世話になっているんだよ。」とよく耳にしていました。

「その頃は、お料理と宴会が主体でしたが変わってきました。会社も少なくなりましたし宴会も少なくなりました。旅行もそうですね。仲間内では行きますが、職場では・・・時代が変わったのだと思います。
時代の流れに合わせて変えていかないといけませんね。
予約もインタ-ネットです。主なところ『楽天・じゃらん・るるぶ・JTB』などを利用し、それにより予約が入ります。今は、宿泊が主体の旅館に変わって来ています。
料金については、平日、週末、連休にかかわらず同じ料金です。料金的には、安心していただけるという事でリピ-タ-が多くなっています。」

観光案内満載手作りホームペ-ジ

-ホームページの観光案内・・・吉野、葛城、飛鳥、高野山などの見所案内を見せて頂きました。全て足を運んでいるのですね。

「ホームページの観光案内は、かなり掲載しています。昔、この様な関係の仕事をしていましたので知っていました。又、パソコン関係に詳しい友人がいますので手伝ってもらいホームページは自前です。ネットが助け舟になっています。」

‐今年、高野山開創1200年によりお泊りの方もいらっしゃるのですか。

「予約の時点では解りません。その関係の方は、かなり入っていると思うのですが、今入っているのは4月10日~20日程までの予約は吉野山の桜です。
それより早いのが高野山絡みかと思います。」

‐賀名生梅林のお花見はどうでしょうか。

「賀名生梅林の人達は、間際に来ますね。開花状況をブログ等に掲載している方がいますので、ネットで確認して一番良い時期に出かけます。しかし吉野山のお花見は、花見客が半端ない人数ですので先に押さえておかないといけません。「いつ咲く?」と聞かれましても解りませんし、間違いないのは4月10日~20日頃と、この辺より1週間は遅いという事で予約が入りますね。以前に来られたという方も多いです。
また、五條市吉野川祭りの花火大会では、近隣の方の予約が多いですね。観光の方は、街中(観光地)でお食事をして頂き、宿泊処で宿泊していただきますとお互いに潤います。独り占めでは廻っていきませんから・・・・・。
道が良くなれば今まで宿泊されていた方は、日帰りで帰ります。しかし、日帰り圏外の方が宿泊していただけるようになります。”道がついて素通り”と言いますが、遠方の方は来てくれますので、やっぱり魅力があるかどうかですよね。」

-話は変わりますが、お食事処の本には驚きました。

「倉庫や箱の中で眠っているより、読んでいただいた方が良いかと思い10年ほど前から並べています。かなり古い本もあり本屋さんに無い本もあるかと思いますね。お客様は、本を部屋へ持ち込んで読んでいます。ご自由にお楽しみいただけます。」233DSC00021

‐最後にお客様をお迎えするにあたりどのようにして行きたいと思っていますか。

「のんびりと過ごせると一番良いかと思います。またそうする事でお客様にもゆっくりとくつろいでいただけるかと思っています。」

 

-本日はありがとうございました。

お花や新緑の綺麗な季節になりました。最初は、藤井館さまのHPでチェックお花見所から散策に出掛けたくなりました。(桜もふじの花も・・・欲張りに・・楽しみです。)
時代に合わせた工夫とサービス・・・趣のある館内、ご主人と女将さんのまごころで疲れが癒されることでしょう。

HPはこちら

 

料理旅館
大和五條 藤井館
〒637-0005
五條市須恵1丁目10-4
TEL 0747-22-2010
FAX 0747-22-3113
駐車場 有