第8回 創業明治元年 藤田茶園 中 雄司さん 

 

「美味しいお茶を飲んでいただきたくて、良質の茶葉を仕入れ加工して自信をもってお客様にお届けします。」

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私たちの生活には欠かせない日本茶、五條市中之町に店舗を構える藤田茶園さまにお話しを伺いました。
お店の引き戸を開けますとお茶のいい香り居心地の良い空間・・・ご主人中雄司さん、奥さん、息子さんで日本茶インストラクタ-の中隆太郎さんに迎えていただきました。

-藤田茶園さまの創業を教えていただけますか。 

「明治元年野原村(現在、五條市野原)に藤田茶園をDSC00217構えたのが始まりです。その後、祖父が五條市五條1丁目に店を移転し、そして平成16年中之町へ新店舗を移転し営業しています。」

-お茶の種類も沢山ありますね。 

「お茶の木の品種も増えてきていますし、茶葉の種類によって味の特徴が変わってきます。味がしっかりしているとか、水色が綺麗など・・・
静岡茶・宇治茶・大和茶などの産地によっても違ってきます。DSC00258関西のお茶は、色はあまり出ませんが、味が濃くまったりとしていますね。大和茶は、あまり有名ではありませんが、しっとりとして良い味として人気があります。
お客様も最初は、頂き物で知ってそれから送ってくれますかと、昔は、そういう手段で広がっていきましたが、最近は、インタ-ネットですね。結構口コミで関東や遠方から注文を頂いて、送り続けているリピ-タ-さんが大勢います。」

-良質の茶葉とそうでない茶葉ができるのはどうしてですか。

「風土と土壌で変わります。秋から春の間に栄養をたっぷり含んだ5月に刈り取る一番茶、梅雨時期に刈り取る二番茶、夏から秋に刈り取る三番茶もやはり成分は変わってきます。」

-茶葉へのこだわりはあるのですか。 

「美味しいお茶を飲んでいただくためには、茶葉の仕入れは一番大事でこだわりがあります。良質の材料が一番大事です。」

-特徴のあるお茶を教えていただけますか。 

「基本的に良い荒茶を自家焙煎しているほうじ茶です。ほうじ茶は焙煎することでDSC00219カフェインやカテキンが減少するやさしいお茶です。材料によりすごく値段の差がでてきますが、やっぱり一番茶を焙じた美味しいお茶がよく出ますね。」
「普通のお茶屋さんは、一番茶の高級品は焙煎しないんですよ。もったいないや手間も掛かるという事も有りますし・・・当店は昔から基本的に、良い荒茶を焙じて販売しているのが特徴ですね。」(隆太郎さん)

-美味しいほうじ茶に仕上げる焙煎はどの様にされるのですか。 

「ほうじ茶は、昔から回転式の釜で焙煎してきました。その伝統を今も引き続いています。
焙煎は、荒茶の種類によって時間も温度も違ってきます。現在は、焙煎機の温度も管理されていますが昔は、全て勘で火を調整しながら焙煎していました。安価な番茶は、火力を強くして焙じないと番茶らしくならないし、良い物は、s-159高温で火を入れると茶葉がダメになる為、少し低温でじっくりと焙煎することで香ばしく上品な香りを引き出しています。物凄くデリケ-トですよ。外気温によっても時間が違ってきます。ただ単に火を付けて時間が来ると仕上がりでは無く、何回も見て、確認し、煙を抜いて熱を逃がしてやらないといけないのですよ・・・そうすることで、まろやかなほうじ茶が出来上がります。茶葉との戦いですね、美味しい茶葉に仕上げるには色々な苦労があります。今は、息子が焙煎しています。」

-日本茶インストラクタ-の資格を取得されたのは? 

「お茶の勉強のために取りました。やっぱり美味しいだけでは売れなくDSC00213て、まずは、知らない事を聞いて、覚えて、問屋さんと話して、また、色々と教えていただいたりしますので、土台みたいなものです。また資格を取った時は若いですし、話をするお客さまは、年上の方ばかりじゃないですか、資格を持っていると専門的な知識があると話を聞いていただける、それが良かったですね。」(隆太郎さん)

-パッケ-ジも考えられるのですか。 

「パッケ-ジは考える物もありますし、シ-ル、進物用栞は手作りです。DSC00247美味しいお茶を飲んでいただきたいとう送り主様のお気持ちがあり、入れ方を間違えると何もなりません。進物用は説明も出来無いのでお茶に合わせた栞を入れています。美味しく飲んでいただきたくて・・・お茶も喜ぶだろうし・・・良いお茶ほど温度をおさえて手間をかけて入れてほしいものです。」

 

-奈良のお店で販売されてますね。 

「新しく開店するので一度どうですか?と商工連合会の紹介をいただき、奈良市三条通り『着物と和のある暮らしayanas奈良三条通店』でお茶と急須を販売しています。」(隆太郎さん)

「五條は、田舎だからお茶への関心が薄いですね。
その為外(市外)へ、アピ-ルしないとね・・・外の方は良い物を認め価値を認めてくれます。」

「先日ayanasさま店頭で “ほうろくで焙煎体験” 実際にほうじ茶を焙煎して、炒りたてのほうじ茶を飲んでいただきました。結構若い人が参加してくれまして好評でした。外国の方も居ましたよ。
日本の方が大勢参加して頂いたことは、お茶を好んでくれる根本があるのかなぁと思いますね。また外国の方は、日本の良い品を知っていますし探していますね。茶器等も買って頂いたりしますしね。」(奥さん)

-それは、どのように焙煎するのですか? 

「カセットコンロとほうろくです。茶葉スプ-ン1杯約3gをほうろくで2DSC00225~3分焙じると火が直ぐに入るので茶葉がポップコ-ンのように膨れ、2人分程のほうじ茶が出来上がります。
お茶を買い求める時は、どうしても名前の知れたお店の商品を購入する方が多いので、実際飲んでいただくのが一番良いですね。そういうきっかけを出来るだけ作るよう努力しています。」(隆太郎さん)

 

-ありがとうございます。色が綺麗ですね。(奥さまがお茶を入れて下さいました。)

「お抹茶です。」

-いただきます・・・・・美味しいですね。 DSC00222

「渋みが無く美味しいでしょ。京都一休寺へ納めているこだわりの抹茶で、何回も農林大臣賞をいただいています。大量に作るお茶では無くて碾き臼から自分で調整し、40gの抹茶を作るのに1時間もかかる商品です。美味しいお茶を飲んでいただきたくて、良質の茶葉を仕入れお客様に納得していただける商品をと心がけています。」

-お商売をしているうえで大切にしていることは。 

DSC00214「自信を持って言える材料を使って正直な商売をモット-に営業しています。お客さまは、素人さんですので、解らないままごまかしもききますが、長続きできません100年以上続かせようと思えば、先代も真面目でしたし、私もそう続けて来ましたし、息子も真面目にやってくれると思うので・・・。」

-五條でお商売をして感じることはありますか。 

「奈良へ行き感じた事ですが、人口が全然違いますね。人は少ないですし、高齢化になりますと施設に入る方が多くて、活力が無くなりましたね。時代が変わりましたね。『この町は、良い町です。』と言える町になって欲しいですね。」

-これからどの様にお商売をして行きたいですか。 

「日本の伝統のお茶をずっと続けていきたいですし、本物の商いを本物の商品を、美味しくて安全なお茶を提供し続けていきたいです。」

 

-本日はありがとうございました。

 

藤田茶園さんのHPはこちら

店名    藤田茶園
住所   五條市中之町890-31
TEL  0747-22-2686
FAX  0747-22-2899
営業時間 午前9:00~午後6:00
定休日  日曜日
駐車場  有

 

ある日の午後、「今日の冷茶おいしいね!」 と何杯もおかわりをする家族、「そうでしょ!」と私は得意気に・・・・・実は藤田茶園さんに教わりました。「冷茶ポットに水出し茶葉と冷水を入れ、茶葉を十分泳がせてあげて下さい。2時間程で美味しい冷茶が出来上がります。」と・・・一度試して下さいね。

 

 

 

 

 

 

 

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